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2011.11.13 第49夜
「自動車事故」


男2人、女2人が深夜のドライブに出かけた。
この4人は最近出会ったばかりで、男達は少しでも自分達に女の気を惹きたいと考えていた。
そこで男達は、心霊スポットに行かないかと言い出した。
真夜中の密室で、少しでもお近づきになりたかったのだ。
女達はあまり乗り気ではなかったが承諾した。

その心霊スポットは海岸沿いをしばらく走った後にある。
海岸沿いを走っている時は夜の海もキレイで、ドライブを楽しんでいた。
だが、しだいに道は険しくなり、車の数も減っていく。
雰囲気も徐々に怪しくなっていく。

ここで運転していた男Aが調子に乗ってアクセルを踏み込んだ。
「キャハハハー!」「やめなよー!!」
そんな事も言い合いながら4人は楽しんでいたはずだった。

だが、次のカーブを曲がりきれず、車はガードレールに突っ込んだ。
男Aが目を覚ました時、そこは病室だった。
「あっ、起きた!」
「よかった」
他の3人が男Aのベットを囲んでいた。
幸いにも4人は無事だったのである。
男Aは泣きながら謝った。
「調子に乗ってごめん」
他の3人は、怒りながらも無事だったんだから、と言った。

そんなことがあっても4人は休日一緒に遊ぶなど仲がよかった。
けれども、あの日以来、4人で遊んでいる時に男Aの様子が少しおかしいのだ。
すれ違う人が、奇妙な目で見てくるのだという。
他の3人は「心霊スポットでふざけるから、何かに祟られたんじゃないか」何てからかっていた。
男Aはしばらくその事を気にしていたが、次第に気にかけなくなっていた。

それから日は経ち、ある日の休日、4人は遊んだ帰りの車の中だった。
男Bが
「そういえば、あの事故からちょうど1年ぐらいだね」
と言った。
女達が
「あったねそんなこと。あの時は死ぬかと思ったよー」
それに対し男Bが
「なぁ、もう一回あの場所に行ってみない?あの時、結局最後までいけなかったじゃん?」
と言い出した。
男Aはあの事故の責任を感じていたので、あまり乗り気じゃなかったが、他の3人が「行こうよ!」というので仕方なく車を走らせた。
道中は1年前と同じく穏やかだった。けれども次第に口数は減って言った。


男Aが確認すると、他の3人は疲れからか、寝ていたのだった。
仕方なく男Aは一人で音楽を聴きながら車を走らせ、あと少しで事故現場というところまで来たので、3人を起こそうとした。
男A「おーい、起きろよ」

…返事はない。
次の瞬間、男Aはパニックになった。
ブレーキがきかないのである。
「ちょっとお前ら起きろ!ブレーキがきかない!!」
「おい!」
と叫びながら横を見た。


三人の顔が真横にあった。それも笑っている。
そしてぽつりと男Aに向かって3人は言った。
「何でお前だけ生きてんの?許さないから」

車は1年前と同じ場所で事故を起こし、車は大破した。
翌日、新聞のニュースで訃報が流された。




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