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アメリカ南部の町に、成人しても働かず飲んで遊んで暮らしている青年がいた。
青年の家系はどちらかと言えば裕福な方だったが、両親も息子の性格には手を焼いていた。
そんなある日、父親が重い病に倒れ、青年は改心して働き始める。

だが、働き出してまもなく、母親も同じような病に倒れ、青年にこう言い残した。
「お前がこの先、どうしても辛くて仕方がなくなったとき、この鍵であの部屋の扉を開けなさい。いいかい。できるなら決して開けてはならないよ?」

実は青年が住んでいた家には鉄格子で堅く閉ざされた部屋があり、青年が何度も進入を試みるも成功しなかった禁断の部屋があったのだ。
「わかったよ、母さん。どうしても辛くて仕方が無い時まで絶対に部屋は開けないよ」

それを聞いた母親は安らかに旅立って行った。その後青年は事業に失敗し、行き詰った。
そして母から渡された鍵を手に取り、禁断の扉を開けた。
そこには天井からロープが吊り下げられ、先には首吊り用のワッカが用意してあった。

「なるほど、オレがマジメに働いて頑張っているのに、母さんの答えはオレに死ねってか。
だがな、オレはあんたの言葉には従わないぜ。オレ流の方法で死んでやるよ」
そう言って青年は短銃を自らのこめかみに当てて命を絶った。

銃声を聞きつけた近所の住人が警察に通報し、警察は青年の家を調べ始めた。
その結果、禁断の部屋の天井裏から100万ドルのお金が発見された。



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